トロイメライ
どうして与える事には
見返りを期待してはいけないの?
奪う事も叶わずに
いつだって青く見えた隣の芝
子供になれない私の瞳にある情景
果たしてそれは美しいものなの?
愛したイノセントは砂上の楼閣
味を占めたら虚しさ惰行する それだけ
アナログな感受性 摩耗してゆく
嗚呼 なんだか悪い魔法みたいね
いつか怖いものなんて
忘れ難い記憶になると思ってた
どこか彷徨う旅は
結末を見られない夢の様で
花の優美さに気付けない心じゃ
私は間違ってまた一つ何かを失う
奏でるトロイメライ仮構の夢想
酔いしれたら不安が波状する それだけ
アナログな感受性 摩耗してゆく
私の内側(なか)騒ぐ魔物がいる
『もう何も感じず生きればいいの』
『機械になればいいよ』
そう言った大人が滅びてゆくのを私は見ていた
なんだか悪い魔法みたいだ